平成14年度特別展<明治の記憶-三島県令道路改修記念画帖をひもとく-> (この特別展は終了いたしました)


<明治の記憶-三島県令道路改修記念画帖をひもとく-

開催期間   平成14年10月21日(月)〜30日(金)*会期中無休

時間      9:00〜17:00

会場      山形大学附属図書館会議室(1階)

入場料    無料

問い合わせ  山形大学附属図書館事務室(023-628-4930)

展示概要

 「富国強兵」、「殖産興業」、「文明開化」-明治政府のスローガンのもと、強力に近代化を推し進めていった
山形県初代県令、三島通庸。彼は「鬼県令」、「土木県令」と呼ばれながら、道路開発事業を次々と実現させていき、
その成果をある画家に記録させます。

 当時、江戸を中心に活躍していた洋画家高橋由一は、三島県令の造った道路・建築などを、栃木、福島、山形の三
県にわたって写生し、三帖の石版画帖に仕立てました。

 この石版画帖が、現在「三島県令道路改修記念画帖」として当館に所蔵されているものです。5月に山形県有形文化
財に指定されたことをきっかけに、この画帖について学内外の方々に広く知っていただきたいと思い、特別展を企画しました。

 画帖を生み出した二人の人物、注文主である三島通庸と、制作者である高橋由一について取り上げ、制作の背景に
迫るとともに、画帖に描かれた風景を辿って、明治の記憶を蘇らせようという試みです。

1.三島通庸について
肖像写真、略歴、エピソード
2.高橋由一について
略歴、代表作の紹介、日本近代洋画史における位置
3.「三島県令道路改修記念画帖」について
三島県令道路改修記念画帖製作に至るいきさつ、
山形県全図 三島通用の作った道路、
画帖風景の現在の写真

展示資料 

1.高橋由一原画 <三島県令道路改修記念画帖>
  絹本石版手彩色 明治18年
2.長谷川竹葉<山形県新築之図>
  紙本木版彩色  明治14年
3.長谷川竹葉<山形眼鏡橋上真景>
  紙本木版彩色  明治14年
4.<三島通庸子愛用鍋焼貝>
  昭和6年10月に開催された「三島懸令展覧会」に出品されたもの
5.<御巡幸御行列図>
  天童市荒谷 村形家文書 明治14年
6.<関山新道開鑿一件書類綴>
  天童市荒谷 村形家文書 明治13年
7.<山形懸庁御新築諸人夫並諸事控>
  山形市   鮨洗文書  明治9年

    

特別展会場の様子

  ※10日間という短い開催期間でしたが、例年の倍の入場者があり、学外の方々からもご好評をいただきました。