平成13年度特別展<キャンパスのなかのカンヴァス> (この特別展は終了いたしました)


<キャンパスのなかのカンヴァス

開催期間   平成13年11月15日(月)〜16日(金)*土日は休みです

時間      9:00〜17:00

会場      山形大学附属図書館会議室(1階)

入場料    無料

問い合わせ  山形大学附属図書館事務室(023-628-4930)

展示概要

 キャンパスのなかの事務室や会議室に、さりげなく掛けられている絵画。
たまに目にすることはあっても、じっくり鑑賞することはあまりないのではないでしょうか。
学生の皆さんは「一体どこにそんな絵があるの。」と、疑問をお持ちの方も多いでしょう。
附属博物館では、それらの絵画に着目し、特別展を企画しました。

 本展では、博物館から各部局に貸し出している絵画や、現在展示中の優れた作品を一同に集め、展示いたします。
また、各学部がそれぞれ所蔵している絵画や、現在教育学部美術教育科で教鞭をとっておられる先生方の作品も、
この機会に学内外の方々に見ていただきたいと思います。

●展示会場の様子

 学生や職員の方々はもちろん、一般のお客様もたくさん観に来てくださいました。ありがとうございました。ここでは展示会場の写真や、会期中お配りしていた作者略歴・作品解説の一部をご紹介したいと思います。

     

 作者略歴

1 斉藤ニ良(1923〜)
大正11年、山形市に生まれる。昭和15年山形中学校卒業。秋田鉱山専門学校卒。同27年頃から後藤紀一に師事し、日本画を学ぶ。県内の高校に勤務。第24回河北展、第31回新興展でそれぞれ文部大臣賞を受賞。現在新興美術院常任理事、春光会代表、県美連運営委員。
2 保科弘治(1935〜)
昭和10年生まれ。昭和32年山形大学教育学部英語専攻卒業。美術免許も取得。西川東部中学校、山大附属中学校等に勤務。寒河江陵東中学校長を務め退職。現・寒河江市教育長。県美連所属。
3 遠藤賢(1935〜)
昭和10年、米沢市に生まれる。昭和29年山形大学教育学部入学、真下慶治に油彩画を学ぶ。卒業後、兵庫県内の中学校に勤務。この間、国画会会員の須田剋太に指導を受ける。昭和47年から平成13年3月まで、山大教育学部で教鞭をとる。国画賞受賞。
4 真下慶治(1914〜1993)
大正13年、山形県戸沢村に生まれる。昭和6年、東京神田の文化学院美術部に入学。石井柏亭らに学ぶ。昭和11年、郷里に帰る。翌年、一水会入選、のち日展で連続特選とる。昭和26年〜47年まで、山大で後進の指導にあたる。昭和33年に斎藤茂吉文化賞、平成4年には小山敬三美術賞を受賞。
5 鶴田吾郎(1890〜1969) 明治23年、東京に生まれる。同39年、白馬会研究所に入り中村彜らを知る。翌年太平洋画会研究所に移る。第2回帝展で「盲目のエロシェンコ」が入選。その後、ヨーロッパ遊歴、従軍画家として戦争画も描いている。
6 小松均(1902〜1989) 明治35年、山形県大石田町に生まれる。川端画学校入学。その後京都に移り、土田麦遷に師事。昭和5年帝展で特選、院展で初入選。以降主に院展で出品続ける。最上川連作で芸術推奨文部大臣賞を受賞。54年には内閣総理大臣賞、61年文化功労者に選ばれる。
7 青山兵吉(1913〜) 大正2年、山形市に生まれる。山形師範学校卒業後、小学校教員を務めた後、東京高等師範研究科に2年在学。都内の高校で教師をする。退職後、ヨーロッパに写生旅行。主に日展にて活躍。光風会所属。
8 工藤道汪(1935〜) 昭和10年、山形市に生まれる。昭和34年、山大教育学部美術専攻科卒業。県内の高校に勤務。平成7年退職。現在日展会員、一水会友、東北現代美術協会会員。平成12年には、日展で特選を受賞。
9 安孫子昭(1928〜) 昭和3年、村山市に生まれる。同28年、山大教育学部美術科卒業。38年に渡仏、サロンに出品し続け、金賞を初めとして数回受賞。斎藤茂吉文化賞、日仏ベストアーチスト大賞なども受賞している。
10 内本寛一(1912〜) 明治45年、南陽市に生まれる。昭和6年、山形師範学校卒業後、東京高等師範学校美術科入学。教員となる。教職を退いた後は石川県小松市に住み、陶芸に励んだ。
11 菅野矢一(1908〜1991) 明治41年、山形市に生まれる。昭和13年画家を志し上京、川端画学校に学ぶ。翌年から安井曾太郎に師事。日展特選、菊華賞、文部大臣賞受賞などを経て、56年「くるる蔵王」が、日本芸術院賞を受賞。
12 デグチリュウイチ 作者不詳
13 佐藤正巳(1920〜) 大正9年、天童市に生まれる。昭和15年、東京美術学校入学、漆工芸を学ぶ。同31年の日展入選以来、日展特選、北斗賞を受賞。斉藤茂吉文化賞を受賞。61年まで、山大教育学部美術科の教官を務めた。
14 椿貞雄(1896〜1957) 資料紹介コーナーでご覧になれます。 明治29年、米沢市に生まれる。大正3年上京し岸田劉生に師事、草土社結成にたずさわる。劉生に強く影響を受けた画風で、以後院展に出品を続ける。大正11年春陽会の創立、また昭和2年には武者小路実篤らによる大調和展の創立に参加。のちに渡仏し個展を開催するなど、意欲的に創作を続けた。
15 石井伯亭(1882〜1958) 明治15年、東京生まれ。日本画家の石井鼎湖の長男、彫刻家石井鶴三の兄。父に日本画を、のち浅井忠に洋画を学ぶ。同37年、東京美術学校西洋画科に入学。芸分誌「方寸」の創刊にたずさわり、評論や詩歌にも才能を発揮した。日本水彩画会、二科会、一水会の創立に貢献。
16 青山光佑(1938〜) 昭和13年、山形市生まれ。同40年、東京芸術大学大学院修了。国内のみならず、スペイン、イギリスなど海外でも活躍。山大キャンパス中庭にモニュメントを制作。山形大学教育学部美術教育科教授。
17 染谷英五(1926〜) 大正15年、群馬県に生まれる。昭和24年、東京高等師範学校卒業後、山形師範学校勤務。同27年、院展にて初入選、SAS(彫刻家集団)を経て、国画会で活躍。平成4年、山形美術館において「染谷英五彫刻展」開催。同年山大教育学部教授を退職。
18 雨宮透(1943〜) 昭和18年、東京に生まれる。東京造形大学彫刻研究室修了、佐藤忠良に学んだ。50年、新制作展新作家賞受賞。以後も同展に出品を続け、63年会員になる。山大教育学部美術教育科教授。