附属博物館の地震対策(2005.03.09)

 これまで博物館の免震対策は展示室前の《閃光》像の免震台のみでしたが、2月24日より一部の土器に台座を設置しています。昨年の新潟県中越地震では幸いにも本館の資料は被害を受けずに済みましたが、新潟県では国宝の縄文土器が破損してしまうということがありました。今回は一部の資料のみの設置ですが、今後も災害に備えた体制を整備していきたいと思います。

 インフォメーションセンターに博物館所蔵資料が展示されます(2005.02.02)

 12月1日からインフォメーションセンターに博物館の資料が展示されています。定期的に展示替えも行われます。記念すべき第1回目の展示は《獅子頭》です。インフォメーションセンターの広々としたスペースでゆったりと資料を鑑賞できる良い機会ですので、インフォメーションセンターで大学の情報を得るとともに博物館資料をお楽しみください。

 所蔵資料が県指定有形文化財に指定されました(2004.07.20)

 7月9日、博物館が所蔵する資料のうち3件192点が山形県指定有形文化財に指定されました。
今回指定を受けた注口土器は現在展示室に展示中です。指定を受けた資料は以下のとおりです。
注口土器(白須賀遺跡出土) 石製模造品(上柳渡戸遺跡出土) 石製模造品(上柳渡戸遺跡出土)

 川崎繁夫作《閃光》除幕式(2004.05.18)

 5月18日、午後四時から先日修復を終えたばかりの《閃光》(川崎繁夫作)の除幕式が行われました。仙道学長と吉村ふすま同窓会顧問によって幕が外されると、《閃光》の勇姿に出席者から歓声が湧き上がりました。

       

 除幕式の後には阿部成樹助教授(山形大学人文学部/附属博物館学芸研究員)と藤原徹教授(東北芸術工科大学/文化財保存修復センター)による記念講演が行われ、出席者は興味深くうなずいていました。

 

 NHK古文書講座の皆さんがいらっしゃいました(2004.05.17)

 5月14日、NHK古文書講座受講者を対象とした講座が附属図書館2階閲覧室を会場として行われました。

 講座では本館所蔵の「稲村家文書」と図書館所蔵の「伊勢屋源助家文書」が利用されました。42名の受講者の皆さんは講師の岩田浩太郎教授(山形大学人文学部・日本経済史、日本近世史)に熱心に質問し、真剣に耳を傾けていました。

 休憩時間には本館を見学し、受講者の皆さんは特に「稲村家文書」と関連のある紅花の資料に興味を持ったようです。「おもしろい資料がたくさんある」、「もっとゆっくり見たい」等のうれしい言葉をいただきました。

 

 附属博物館50周年記念<明治の記憶-三島県令道路改修記念画帖->増刷(2004.04.27)

 先日発行いたしました<明治の記憶-三島県令道路改修記念画帖->の増刷が決定しました。

 本誌は「文明開化」等の明治政府のスローガンのもと、次々に展開された山形初代県令、三島通庸による近代的な道路開発事業を、我が国における油彩画の創始者、高橋由一が写生し記録したもので、明治美術研究・明治史研究にとって貴重な冊子となるばかりでなく、明治の山形の記憶をたどるナビゲーションとして、地域文化活動にも大きく貢献するものと期待されています。

 本誌は山形県内や各国立大学法人の附属図書館、附属博物館等に配布されており、一般市民にも閲覧し易くなっていますが、刊行後問い合わせや購入を希望する声が多く(現在のところ販売はしておりません)、この度仙道学長のご理解のもと500部増刷することになりました。増刷後はさらに多くの方がご覧いただけるよう県内の図書館、各公共団体、研究者に配布の予定です。

 川崎繁夫作《閃光》修復完了(2004.04.12)

 4月9日、これまで修復に出されていた川崎繁夫作の《閃光》が無事に修復を終えて本館にやってきました。現在本館入口正面横に展示されています。材質は石膏を彩色したもので、大変ヴォリューム感の感じられる作品です。是非本館まで足をお運びください。

 《閃光》は実は去年まではふすま同窓会館に置かれていました。同会館事務室に、作者不明のまま立っていたのですが、本館の学芸研究員である阿部成樹助教授(人文学部・西洋美術史)が平成十二年にふすま同窓会が発行した写真誌『ひかり北地に』に掲載されていた写真に目を留め調査を開始しました。その後、本館館長の元木幸一教授(人文学部・西洋美術史)、岡部信幸氏(山形美術館学芸課長)、加藤千明氏(山形美術館館長)による調査協力の結果、作品の正体が判明し、大正期に東京で活躍した彫刻家、川崎繁夫(1892〜1924)の作品であることがわかりました。川崎繁夫は山形県寒河江市白岩出身の彫刻家で、1913年に「文展」に入選したのを皮切りに「文展」、「院展」で毎年のように作品を発表している若き天才彫刻家でありました。

 この発見を期にふすま同窓会から《閃光》は2003年に山形大学に寄贈され、本館に収蔵されることになりました。発見時は足首、膝などが欠けていて、とても危険な状態であったため修復をすることになったのでした。本館では《閃光》展示のために免震台を準備し、修復完了を待ち望んでおりましたが、4月9日に《閃光》は作品本来の堂々とした姿を取り戻して本館へとやってきました。近々除幕式が開催される予定です。