渡部 俊三 ・ 小野 惠二 へん
夏 のはじめに 黄色 い花を咲かせる、キクの 仲間 の 植物 です。
ベニバナを利用したもので 身近 かなものにベニバナ 油 があります。 健康 にいいリノール 酸 をたくさんふくんでいますから、サラダ油などによくつかわれています。
このベニバナ、油をとるだけではなくて、花びらにふくまれる黄色や 紅 の 色素 で 布 を 染 めることができるのです。
昔 から 染料 としてとてもだいじにされてきました。
ベニバナはもともと、 中央 アジアかエジプトのナイル 川 流域 あたりにあったといわれています。
人 びとは、ベニバナから油をとるだけでなく、とくに花びらから 色素 をとる作物としても 育 てはじめました。
布をベニバナの色素で 染 めることで、 虫 から 守 ったり、 腐 りにくくなることに 気 がついたのです。
また、ベニバナの色素には、 血行 をよくする 働 きもありますから、ベニバナの花びらで染めた布を 身 につけることで、からだがあたたかくなることに気がついたのかもしれません。
紀元前 のエジプトでは、ミイラをつつむ 亜麻 の布をサフランという植物のめしべや、ベニバナの花びらからとりだした色素で染めていました。
色で染めることにより、 虫 が 寄 りつかなくなったり、 腐 りにくくなることを知っていたのです。
ベニバナの花びらからは、黄色と紅色の 二 つの色素をとることができます。
人びとは、 古 くから、かんたんにとりだせる黄色の色素をつかって、パンなどに色をつけたり、布を染めたりしてきました。
紅 い色素は、花びらにふくまれる 量 が 少 なく、とりだすのもむずかしいけれど、 自然界 には、きれいな 紅 に染まる染料がすくないことから、とてもだいじにされてきました。
人びとは、 血 を 連想 させる紅い色に 強 い 生命力 や 神聖 な 力 を見て、紅い色の布をまとったり、からだに紅い色をぬったりしていたのかもしれません。
いまでも、人びとは、紅い布を身にまとったり、紅い色を 顔 にさしたりしています。
紅 は、 人間 にとって、まさしく生命力の色なのです。
紀元前3 世紀 から紀元5世紀にかけて 中国北方 には 匈奴 という 遊牧民 が 勢力 をもっていました。
匈奴 は、 頬 に 臙脂 ( 紅 )をぬるお 化粧 をしていました。
この臙脂は、中国の 臙支山 に 生 えていたたくさんのベニバナからとった紅( 赤 い色素)からつくったといわれています。
この紅がやがて、中国の 女性 のお化粧に 欠 かせない紅としてつかわれました。
ベニバナの紅は、お化粧の紅のルーツだったのです。
古代 エジプトから 中央 アジアにかけて、ベニバナは、布などを染める染料として、またお化粧の紅として、さかんに 栽培 されていました。
それらがやがて、中国に 渡 り、ついに 日本 にまでやってくるのです。
日本では、ベニバナから紅をとる 独自 の 方法 をみつけだして、 着物 を染める染料としての紅も、お化粧の紅も、 江戸 時代 にはさかんにつくられるようになっていました。
ところが、かつてさかんにベニバナを栽培して、油をとったり紅をつかっていたと 考 えられるエジプトや中央アジアの 国々 には、ベニバナの 文化 はのこらなかったのです。
いまでは、あまり栽培されていません。
インドでも、むかしは、インド 人 女性の 額 を 飾 るビンディというお化粧( 魔 よけのしるし)などにベニバナの紅がつかわれていましたが、いまでは、油をとる作物としてしか栽培されていません。
いま 世界 では、ベニバナはおもに油をとる作物としての栽培がほとんどです。
ベニバナのことを、むかしは、 紅 、 久礼奈為 、 呉藍 、 末摘花 などとよんでいました。
呉藍 というのは、中国の 呉 の国から 伝 わった染料という 意味 でつけられたようです。
呉 は、 高麗 がなまったという 説 もあります。
また、 韓呉藍 ともよばれます。
韓 ( 唐 )というのは、 韓国 (または 外国産 )を意味する 言葉 です。
どちらにしても、 原産地 からシルクロードを 通 って中国へ、中国から 朝鮮 半島 をへて、日本へやってきたことをうかがわせます。
末摘花というのは、花のてっぺんの花びらから 順 につむからそういわれたようです。
江戸時代には、ベニバナは 最上地方 (いまの 山形県 村 山地方 )の 特産品 になったのです。
ベニバナは、5~6世紀ごろ、 仏教 文化 とともに中国から朝鮮半島をへて、日本にやってきたと考えられています。
6世紀につくられた 藤ノ木 古墳 の 石棺内 から、ベニバナの 花粉 がみつかっているから、このころには、ベニバナが栽培されていたのです。
ベニバナで布を染める方法も、いっしょに伝わったと考えられます。
日本では、 紅 ( 赤色 )をアカネという 植物 の 根 からとった色で染めていましたけれど、ベニバナの紅も 貴重 な赤色として、だいじにされたのです。
とくに貴人( 地位 ・ 身分 の 高 い人)たちの 衣服 を染める色として、また、 官女 ( 宮廷 に 仕 える女性)のお 化粧用 の紅としてベニバナの紅は、だいじにされました。
長 いあいだベニバナの紅は、 貴族 たちや 武士 の世界だけの色だったのですが、やがて江戸時代になると 庶民 文化 も 花開 き、ベニバナの栽培も 各地 に 広 がっていきました。
なかでも、 出羽 の 国 (いまの 山形県 )の最上川流域の 平野 は、 土 も 肥 えて、 水 はけもよいことから、 質 のいいベニバナがとれる 一大 産地 になりました。
日本の 特産物 の 番付 を 決 めた「 諸国 産物 見立 相撲 番付 」では、東の 関脇 が最上紅花で、西の関脇が阿波の藍玉でした。
藍玉は、藍をつきかためた 紺色 に染めるための 原料 です。
これらは、江戸時代の 二大 染料 だったのです。
とはいってもベニバナはたいへん 高価 な 貴重品 なので、貴人や 金持 ちしかつかえなかったのです。
庶民の色は、もっぱら 藍色 だったのです。
最上 の地(現在の村山地方)でつくられたベニバナは、「 紅 もち」というついて 乾燥 させた原料に 加工 されて、最上川を 下 り、 酒田 から 北前船 で 越前敦賀 ( 福井県 )に 陸揚 げして、 琵琶湖 をわたって京都、 大阪 へと 送 られました。
ここで、染めや紅に 使 われたのです。
貴重で高価なベニバナは高く 売 れましたから、 商人 たちは、とても 裕福 になりました。
それで、京都や大阪のひな 人形 や着物、それにさまざまな文化が最上の地にはいって 栄 えました。
ベニバナはキク 科 で、アザミの 仲間 です。
くらべてみると、よくにているでしょう?
アザミと 同 じようにトゲがあって、 葉 に 特徴的 なきざみがはいっています。
また、 根 が 直根 といって、まん 中 の 太 い根が1 本 まっすぐに 土 の中に 入 っています。
花の 咲 き 方 がおもしろいので、 開花期 に 観察 してみるとよいでしょう。
ベニバナの花は、 頭状花 といって、キクやアザミとおなじようにたくさんの 小 さな花が 集 まって 咲 いています。
花を 包 んでいる 部分 のことをいいます。
葉が 変形 したものです。
成長 するにつれて、するどいトゲが 目立 ってきます。
最近 では、トゲのない 種類 もあります。
ベニバナの葉は、 茎 に 対 して144 度 の 角度 で 回転 しながらついています。
ですから、6 枚目 の葉が 同 じ 方向 についているのです。
葉には、アザミにて、トゲがあります。
ベニバナの花は、 咲 きはじめたころには、花びらは黄色だけれど、しだいに 下 のほうから紅く色がかわってきます。
この 最初 にみえていた黄色と、あとからみえてくる紅い色とは、じつは、ちがうべつべつの色素です。
黄色いほうは水に 溶 けるので、とりだすのは 簡単 でも、紅色の色素は 量 がすくないうえに、水にも溶けないから、とりだすためには、とても 手間 がかかります。
そのため、むかしから紅は貴重なものとされてきたのです。
水に溶ける黄色い色素が、サフロールイエローです。
ベニバナにふくまれる色素のほとんどは、この黄色い色素です。
このサフロールイエローには、 防虫 防腐 効果 があって、古くから、 絹 や 紙 がこれで染められていました。
また、この黄色い色素は水にすぐ溶けだすので、 食 べものに黄色い色をつけるために、 便利 につかわれてきました。
水に溶けない紅色の色素がカルサミンです。
この色素をとりだすためには、まず黄色い色素のサフロールイエローを水に完全に溶かして除いてから、紅い色素のカルサミンを 弱 いアルカリ水に溶け 出 させ、 麻布 などに 吸着 させます。
それから、その麻布をとりだして、もういちど 弱 いアルカリの中で 洗 って紅の色素をおとし、そこへ 梅酢 など 果物 の 酸 を入れて 中和 させると、紅の色素が 沈殿 します。
上澄 みをすてて乾燥させると 純粋 な紅がとれます。
収穫 した花びらを乾燥させただけのものが「乱花」です。
収穫した花びらを 水洗 いして 発酵 させて、ウスなどでついて、紅色の色素を 発色 させてから、 丸 もち 状 にして乾燥させたものが「紅もち」です。
乱花は、もっぱら 食 べものに色をつけたり、 紅花茶 にいれるためにつかわれます。
ベニバナの花びらは、漢方薬としてもつかわれてきました。
「 紅花 」という 薬 で、 血行 をよくしたり、 汗 をだして 熱 をさげたりする 効果 があるとされています。
また、紅をくちびるにぬると、血行をよくして、 肌 荒 れをふせぎます。
古くから色素をとるために栽培されてきた品種が「もがみべにばな」です。
それに対して、 切 り 花 やドライフラワーなど、花を 観賞 するために 育成 された品種が、「とげなしべにばな」です。
とげがないので、花を楽しむためには、あつかいやすいのです。
そのほか、白い花をさかせる「しろばなべにばな」という、おもしろい品種もあります。
また、油をとるための品種のタネは、色素をとるための品種よりも大きくて、たくさんの油をふくんでいます。
おなじベニバナでも、 用途 によっていろいろあるのです。
むかしから出羽の国でつくられてきた 在来種 。 一時期 ベニバナがつくられなくなってとだえたけれど、 戦後 に 農家 に 保存 されていたタネが 再発見 された。ギザギザととがった 葉 、 枝 分 かれも 多 く、花もたくさんつける。花ははじめ黄色で、やがて下から紅色になる。
在来種 から切り花用につくられた葉が 丸 くてとげのない品種。枝分かれが少なく、 茎 が太く、葉の色が 濃 い。花の色は同じ。
在来種の 突然 変異 で花の 色 がクリーム色をしている。切り花用に栽培されている。
臼 などでついて 花弁 に 傷 をつけ、 発酵 させて 発色 させた紅い色素をとるための 原料 。
つみとった花弁を乾燥させただけの 干 紅花 。おもに 食品 加工 などにつかう。
ベニバナを 露地 (ふつうの 畑 )で 育 てるためには、春のまきどきをのがさなようにしないと、とてもよわよわしい 株 になってしまいます。
山形市 では、4 月 中旬 のタネまき、7月5日ごろから7月15日ごろに 開花 (タネまき 後 、およそ80日で開花が 始 まる)。
京都市では、3 月 中旬 のタネまき、6月25日ごろから7月5日ごろに 開花 。
ベニバナのたねまきは、春です。3~4月ごろにまくとよいです。タネまきは、できるだけ早めにまいたほうが、失敗することが少ないですよ。
おそくともサクラが咲くころまでにはタネまきをおえましょう。
ベニバナは、タネまきの時期がとてもだいじです。
時期のちがいで、その後の生長がぜんぜんちがってきますから、いろいろとタネまきの時期をかえて、まいてみるのもおもしろいかもしれません。
どんなちがいがでてくるでしょう。
畑は、日あたりがよくて、水はけのいい場所をえらびましょう。
もともとベニバナのふるさとは乾燥した気候のところだったと考えられています。
雨や湿気は大きらいです。
タネまきの1週間くらいまえに、1平方メートルあたり石灰を100グラムほど、チッソ:リン酸:カリをそれぞれ成分で15グラムづつふくんだ化成肥料、それに堆肥5キログラムほどをまぜこんで、20センチくらいの深さを耕しておきましょう。
ベニバナは病気に弱いのです。
とくに炭そ病は、タネについていて、 発芽 のときにもう病気にかかってしまっていることもあります。
そこで、タネをまくまえに洗剤で洗ったあと水洗いしたり、ホワイトリカー( 焼酎 )にさっとくぐらせてから水洗いしてまくといいです。
こうすると炭そ病の 病原菌 をへらすことができます。
畑は平らなままでかまいません。
全体をならしたら、うね幅60~70センチくらいをとって、10センチくらいのまき幅のところにパラパラとタネを 条 まきにしていきましょう。
タネとタネが重ならないようにまきましょう。
1平方メートルあたり75粒くらいです。
タネをまいたら、上に2センチくらいの土をかけておきましょう。
深くなりすぎないようにしてください。
土が乾いているときは、水をやって、 新聞紙 でおおっておきましょう。
こうすると土の乾燥をふせいでくれますよ。
4~5日で発芽します。
土がもこもこともりあがりはじめたら新聞紙をどけましょう。
それからそっと水をかけて、発芽のときにできた 地割 れをおさえてやると、そのあとの根ののびがいいです。
直根で太い根がのびるのですが、これがその後の生育にとてもだいじです。
根がしっかり土の中にすうっと入っていけば、大きく生長しますよ。
子葉 がしっかり開いて、 本葉 が2枚開いたら、1回目の間引きをしましょう。
子葉がちぢれたり、色が変わったりしていない 正常 なもの、葉が大きく元気に生育しているものをのこしましょう。
最終的に2回目の間引きで、株と株の 間隔 が10~12センチくらいになるようにしますから、近づきすぎているものも間引きましょう。
間引きは根元の土をおさえてひきぬくのですよ
はじめの1~2枚目の本葉が大きくなるとりっぱな花が咲きます。本葉が小さいとそれなりの花にしかならないかもしれません。
なにしろ、はじめがかんじんなんです。
水をやりすぎないように、草とりもわすれず、ていねいに育てれば、かならず、いい花を咲かせてくれますよ。
花の季節は6~7月です。
1メートルくらいの草丈で、15~20個の花が咲きますよ。
水やりは、ほとんど必要ありません。
でも雨がずっとふらないで土が乾くようなら水をやりましょう。
ただし、ふつうの花のように、株の上からかけるのはやめましょう。
株元ではなく、株元から少しはなしてやったほうがよろしい。
水で土が、葉や茎にはねあがると、病気にかかりやすくなるのです。
水をやりすぎると、直根ののびがとまって、 生育 不良 になりますよ。
本葉が5枚くらい開いたころに2回目の間引きをしましょう。
ようすをみながら近づきすぎているものを間引いて、本葉が大きく、茎が太いもの、生長のそろっているものをのこしましょう。
最終的 に株と株のあいだが10~12センチくらいずつになるようにしていきます。
ふつうは、追肥は必要ありません。
元肥だけで開花までじゅうぶんもちます。
でも2回目の間引きのときにようすをみて、もし、葉が小さかったり茎が細かったり、葉の色が 淡 いようなときは、追肥しましょう。
チッソ:リン酸:カリをそれぞれおなじ量をふくんだ化成肥料を1平方メートルあたり成分量で5グラムずつ、株元から少しはなれたところにパラパラとまいておきましょう。
その上にうね間の土を少しかけて、それからそこに水をかけておきましょう。
ふつうのみずやりは、このときくらいでいいですよ。
あとはいりません。
20~30センチくらいの高さに生長したら、土よせをして、株がたおれないようにしてやりましょう。
うね間の土を両側から少し株元にもりあげるようにしてやればいいですよ。
さらに大きくなってきたら、株の 両側 にひもを張ってたおれないようにしてやりましょう。
雑草は、みつけしだいひきぬきましょう。
こまめにとるのがだいじです。
わすれていると、ベニバナの生長が悪くなりますよ。
ベニバナは雨がきらいです。
生長してつぼみがでて、花が咲くまで、できるだけ雨にあたらないようにしましょう。
とくに葉や茎がやわらかい時期、つぼみを手でさわっても痛くなくて、葉のふちが生長してトゲ状になるまえの時期は、雨にあてないよう気をつかいましょう。
雨の多い年はビニールなどで雨よけをするといいですね。
ベニバナの 収穫 は、 朝露 ののこる 早朝 がいいとされています。
それというのも、ベニバナにはトゲがありますから、乾燥した時間に収穫するとトゲでひどく 痛 い思いをします。
早朝の朝露ののこる時間なら、トゲも少しはやわらかいので 刺 さりにくいのです。
むかしからベニバナを収穫するおとめたちは、このトゲに 悩 まされてきたのです。
ベニバナの 紅 は、花を収穫する 娘 たちの手から 流 れる血の色とまでいわれていたのです。
花は、少しずつとびだすようにして咲いてきます。
はじめは黄色で、下のほうから紅くなってくるのです。
乱花のときは、 満開 に近いころ(花びらの上の部分がまだ黄色で、花びらの下が紅くならないうち)につみましょう。
紅もちをつくるときは、花びらの下の部分が紅く変わったころで花をつみましょう。
だいたい開花しはじめてから5~6日後です。
花びらがべたっとならないうちにつむのですよ。
花びらがたれてくると、つみとるのがむずかしくなって、色も 黒 ずんできて品質が悪くなるから気をつけましょう。
紅もちをつくるときは、ぬれた花でもいいですよ。
乱花にするときは、収穫後すぐに 直射 日光 で乾燥させるので、収穫は天気のいい日におこないましょう。
トゲに 刺 されないようにスキー用の 手袋 や 厚手 の 作業用 手袋などをして収穫しましょう。
収穫してもよさそうなものから順にえらんで、花びらをつまみとればいいのです。
じょうずに育てると、収穫時期は10日間くらいあります。
ドライフラワーにするのなら、花がたくさん開いたところで、 株 もとから切りとって 逆 さにして、 日光 があたらない 風 通 しのよいところに 干 しておきましょう。
収穫した花びらは、 用途 に応じてすぐに処理しましょう。
つんだ花びらをそのままほうっておくと、すぐにくさって黒くなってしまいますよ。
収穫したらすぐに水洗いして処理をはじめましょう。
晴 天 の日につみとります。
花びらがぬれないように気をつけてください。
花びら 以外 のゴミや 子房 などをていねいにとりのぞいてから、目の 細 かいアミや 大 ザルなどの上に広げて、直射日光と風でかわかしましょう。
できるだけ何回もかきまぜて、 上下 左右 を入れかえ、一日で 仕上 げるようにしましょう。
たくさんの花を収穫することはできないので、染料用にはむりですが、ドライフラワーや紅花茶を楽しむなら、プランターで育てることもできます。
むしろ雨にあてずに育てることができますから、畑でつくるよりも、つくりやすいかもしれません。
いくつものプランターにベニバナを育てて、玄関などに置いておくと、 花壇 としてもすてきですね。
5月中旬ごろ、葉に 地図 を書いたような食べ跡がでたらこれです。
下のほうの葉からでますから、みつけしだい、食べ跡の 先端 にいる 幼虫 をつぶしましょう。
5月中旬ごろから、茎、葉、つぼみにでます。
銀色 のシートを 株元 にしくと、 飛 んでくる 数 がへります。
種子でも伝染するもっとも恐ろしい病気で、 被害 も大きいです。
生育 初期 から葉や茎に発生します。
はじめは 表面 に 青白色 の 針 の 頭 くらいの大きさのやや 湿 った多数の 斑点 が 現 れ、これが 黒褐色 の 角斑 に変わり、古くなると 孔 ができます。
枝、葉が茎に 着生 する部分からの発生が多く、花に発生すると花弁が 黒褐色 になって収穫ができなくなりますよ。
葉と茎に発生する 細菌性 の 病気 で、雨が多くなる 梅雨 にたくさん発生します。
葉や茎に 暗緑色 をした 水浸状 の 斑点 や 条斑 ができ、しだいに 黒褐色 となって 拡大 して 腐 ります。
また、茎の 先端 の芽が黒褐色に腐って、茎の 髄 のところが黒褐色の 空洞 に腐って株が 枯 れます。
アブラムシが 媒介 して発生します。
葉の 緑色 が 濃淡 になり、葉、茎、 花柄 が曲がります。
被害 防止 には 寒冷 紗 を張ってアブラムシが飛んでくるのをふせぎましょう。
高温期 にタネをまくと発生が多くなります。
(おわり)
この資料は,渡部俊三氏,小野惠二氏,農山漁村文化協会の許可を得て掲載しています。 この資料の無断使用・転載は禁止します。